膝路面店『klek shops』は、金銭的にまともな店舗を構えることが出来ない時に、たとえ穴蔵のような暗い非常に狭い場所でも、創意工夫をこらせば魅力のある店づくりが可能だという見本です。
1989年に起きたベルリンの壁崩壊の後、ブルガリアの首都ソフィアの人々は、出来るだけ早く共産主義から脱却したかったので、ほとんどの人が自ら事業を開きました。しかし、当時家賃が非常に高くて店舗を借りることが出来なかったので、仕方なしに地面の高さぐらいにある小さな窓口を通じて地階(床が地盤面下にあるような階)の外での店開きを始めることにしたそうです。まるで自動販売機(?)のようなユニークな造りにした店の数々をご覧ください。
このように展開された小さな店々は、お客さん達が膝をつくような低い姿勢で商品を買い求めることから、klek(ニー:膝)ショップと呼ばれることで知られています。ガラスに仕切られた店頭に並べられたカラフルな商品のディスプレイは、現在ソフィアの街から急速に姿を消していますが、資本主義に移り変わった記念として依然観光客の呼び物となっているそうです。
via Knee Shops Out of Basements in Bulgaria’s Capital