戦闘時に周囲の風景に溶け込んで敵の目を欺くためにカムフラージュする方法の一つである迷彩。戦闘服や車両、航空機などに施される迷彩は敵から目立たなくするのが一般的です。それに対して艦船の場合は逆に目立つようにするダズル迷彩というのが施されたそうです。
ダズル迷彩(Dazzle camouflage)とは、艦船に明確な配色、幾何学模様で塗装された迷彩のことで第一次世界大戦中に多くみられ、敵に艦種、規模、速度、進行方向などを把握されるのを困難にするのを目的としていたそうです。
迷彩本来の敵から目立たなくするという意義と違って、逆に目立つようにしたというのは、海上は常に天候の変化が激しい、すべて天候に応じて艦船を完全に目立たなくするのは不可能だという教訓から考案されたそうです。ちなみに日本では幻惑(ダズル)迷彩とも呼ばれているそうです。読んで字のごとく敵も幻惑されてしまい、下手したら味方と間違えて攻撃を仕掛けてしまうこともあるかも知れません。
RISDsオンラインコレクションでダズル迷彩の様々塗装図が紹介されています。興味のある方は一度訪問しみては如何でしょうか。
この派手な船は、億万長者Dakis Joannouさんが所有、Jeff Koonsさんがデザインしたダズル迷彩船だそうです。